ノスタルジー
遠い足先の爪
二〇一四年〇一月一六日(木)
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・きみからメールが届いて
・朝の読書より
・05月
・重なり合う木の葉の異様
・昨日かいた詩を
・時間は風に寄り添うようにして
・ヨーテルマールの虚ろな横顔を見ていたら
・書きかけの言葉を目で追いながら
・息を吸い、息を吐く
・04月
・音に包まれている
・好きなものをと言われると
・詩という言葉が曖昧なのだと
・春休みの思い出を
・校舎の遥か上空で
・言葉はいつしか
・セルマネロがノートに残した
・開いたノート隅に
・ノシュリナの視線の先で
・じゃあ教科書をだして
・セルマネロはメンペイムの背中を
・遅れて教室に入った
・あてもなく外に出て
・海はそれ自体が発光しているかのように
・セジービャの眠りは
・握る絵筆が言うには
・絵筆を手にしたまま
・03月
・それはある朝
・ケドマポミオが着ている服は
・海が見える丘の上に
・家をでてすぐ右手には
・季節はじめの今日は
・教室の中から聞こえてくる
・本から目を離さずに
・バタバタと急ぎ足で
・教室では
・屋上には
・小径の向こうの気配のことを
・きみも感じるかい?
・背中の筋がむずがゆくて
・学校は山の中腹にある
・服を選ぶというよりも
・ダイニングには母さんはいなくって
・井戸のまわりの芝生ははげていて
・ぼくは詩を書いていて
・どこまでもどこまでも
・遠くにあるものを見ているとき
・翌朝、母さんの作るスープの匂いで
・歩き慣れたこの道を
・ヨーテルマールは帰り道で
・ひらひらと宙を舞うのは蝶のこと
・ぼくの知っているぼくのこと
・朝起きたら
・眠りについて語らなければならないのかもしれない
・ずいぶん長いこと
・ある時ぼくは魚で
・02月
・きみはぼくの手を握り
・目が覚めると
・更につづく眠り
・まだつづく眠り
・長い眠り